6月24日(土)、奈良春日野国際フォーラム甍~I・RA・KA~で開催いたしました当公益社団法人主催の講演&シンポジウム「日本の伝統建築技術と木の文化の未来」にご協力・ご支援いただきまして誠にありがとうございました。
お陰をもちまして無事終了、たくさんの皆様からご感想をお寄せいただきました。いま話題の隈研吾先生の講演もあるせいか、500人収容の能楽ホールは予約で満席となり、選に洩れた方も多く主催者として改めてお詫び申し上げます。
2020年新国立競技場設計者の隈研吾先生のご講演では、先生自らが多数の画像を用意され、コンクリートは素材として過渡的なもので自然の大切さや木材が持つこれからの建築用材としての無限の可能性について、伝統的な匠の技術の素晴らしさとともに海外の事例を含めて紹介してくださいました。
また、シンポジウムでは、鈴木嘉吉先生が伝統的な建造物の保存と修理、式年造替などにみられる周期的なメンテナンスの意義について、さらに新しい構法への匠の技の活用について、両輪で未来へ向かうことの大切さを話してくださいました。元ユネスコ全権大使の木曽功先生からはユネスコの無形文化財について詳しいお話があり、庭園学の権威、進士五十八先生は、奥山、外山、里山について解説してくださり、庭と自然、農の営みと切り離せない庭屋一如の文化について語ってくださいました。
木の文化こそ古くて新しい未来の文化であり、匠たちによって継承されてきた技はまさに無形文化財登録にふさわしいと今回の講演&シンポジウムを企画いたしました。振り返り、この意図は多くの方々に伝えることだ出来たのではないかとささやかに自負しております。
当公益社団法人では、これからも日本文化の根底である木の文化と匠の技について積極的にかかわり、ユネスコの無形文化財登録に向けて活動を行っていく所存です。今後ともよろしくお願い申し上げます。